成長あってこその分配
―― 2022年3月期の業績は売上高241億円、営業利益38億円と前期比で2割近く増収増益となる見通しです。改めて、コムチュアの強みとは何だと考えていますか。
澤田 言ってみれば、世界的に最先端のものを使えるというのが、クラウドの最大の特徴ではないかと考えております。われわれはクラウド周りでシステム開発をすることが多いのですが、いずれもグローバルのプラットフォーマーとの連携を大切にしています。
例えば、アマゾン、マイクロソフト、グーグル、セールスフォース、IBMといった、世界的な時流に乗った大手の商材を取り扱っています。業界の中には、どこか1社に特化した会社もあるのですが、当社の場合は1つに特化するというよりは幅広く取り扱っています。
ですから、「当社にご相談いただければ、どんなことでも解決できる」。そういう会社でありたいと考えていまして、いろいろなプラットフォーマーと連携していることが、当社の強みになっていると思います。
―― いわゆる提案型、ソリューション提案型のシステムづくりということですね。
澤田 そうです。今まで、日本のお客様というのは、どちらかというと、自分のところ用につくってくれと。全ての服を仕立ててくれという傾向が強かったのですが、世界を見渡せば、既製服でもそれなりに良いものが沢山あるわけです。
一番流行に敏感なのは意外とそういうところだったりするので、既製服で一番流行に敏感なところをやっていくのが、クラウドビジネスの特徴ではないかと思います。
―― 標準化されたものを導入するのはいいですが、自分好みの服を要望する人もいるのではないですか。
澤田 仰る通りです。既製服ではありますが、ちょっとした自分向けのカスタマイズができる。そういうのがこれからの時代の流行になると思いますし、われわれもお客様のご要望に応じて、付加価値の高いサービスを提供していく考えです。