2022-03-30

【ハート・オーガナイゼーション】菅原俊子の 「ICTの活用で医療の格差をなくしたい」

医師不足は地方だけの問題ではない



「心筋梗塞の患者さんがいるのですぐに送ります」

 地域間での病院連携が進む北海道の某市立病院。年々、過疎化が進むこの地域では循環器の専門医が足りなくなっており、近くのクリニックからこのような電話がよくかかってくる。

 こんな時、医師が取り出したのは1台のタブレット端末。患者が救急車で病院に送り込まれてくる前に、クリニックからエコー図や心電図を送ってもらい、市立病院の救急科や循環器内科につないでもらう。

 人口密度が低い地域は、急性心筋梗塞の死亡率が高いとされる。タブレットを見た医師は、その画像から適切なアドバイスをしたりして、緊急対応し、その患者を助けることができた。

 このように、遠隔地にいる専門医と救急現場の医師をつなぎ、緊急手術などの際に、即座に病院外の専門医に相談することができるコミュニケーションアプリ『Caseline(ケースライン)』の開発などを手掛けるのが、ハート・オーガナイゼーションである。

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