2022-04-14

【新社長登場!】あいおいニッセイ同和・新納啓介社長に直撃!「新たな保険」をどう開拓するか?

新納啓介・あいおいニッセイ同和損害保険社長



中期経営計画で目指す「CSV×DX」


 ─ この4月から始まった中期経営計画では、どのような方向を目指していきますか。

 新納 会社を進化させ、ステージを上げることにチャレンジしていきます。その戦略の柱は「CSV×DX」(シーエスブイ・バイ・ディーエックス)です。この方向で会社を束ねていくべく、私はリーダーシップを発揮していこうと思っています。

 この「CSV×DX」は、今の環境変化を捉え、社員、代理店が一丸となって語ることができる、一つの座標軸になるだろうと考えているんです。

 CSVは「社会的共通価値」、社会と企業の共通価値を創造していくことですが、それをDX、つまり最先端のデジタル技術、データと掛け合わせることでさらに進化させていく。しかも、複数の取り組みによって、その価値の連鎖を生んでいくことを考えています。

 ─ 事業において、その具体例は?

 新納 代表例としては当社が取り組んでいる「テレマティクス自動車保険」があります。この商品には「事故のあとの保険から事故を起こさない保険へ」ということでチャレンジをしてきましたが、データが集まり、成果が出ていることが確認できています。

 安全運転を促すアドバイスも行う商品ですから、この自動車保険にご加入されている方の事故頻度は減少していますし、事故が起きた後、お支払いをするまでの「事故の解決」日数は明らかに短縮されており、お客様の立ち直りを支援する効果が表れています。

 事前・事後のサービスをセットにした自動車保険に進化させており、これは「CSV×DX」の代表例ですが、私は今回の中計で、さらにその先にチャレンジしたいと思っています。

 ─ さらに商品を進化させていく?

 新納 実は、この商品は社会課題・地域課題解決型の保険になっています。安全運転で事故が減ると部品交換が減り、車両を廃車する機会も減りますから環境にいい。さらに保険の中で「ドライブスコア」も付けていますが、結果的に低燃費、エコドライブになっているんです。このデータも取得しています。

 企業、個人のお客様ともに、事業活動や運転をする中で、環境問題に貢献していることが実感できる商品になっています。

 今までは、社会課題・地域課題解決というところまでは語ることができていなかったのですが「CSV×DX」を中計の中心に据えることで、全員でそれを語ることができる。さらに言えば、当社は何のために、この事業をやっているか、「パーパス」(存在意義)にも直結します。

 我々は事業を通じて社会課題・地域課題を解決していくのだということを、社員、代理店さんが胸を張って語ることができるようにしていきたいと考えています。

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