2022-06-10

【表紙の人】BIPROGY社長・平岡 昭良の「『デジタルコモンズ』の実現を目指して」

今年4月から「日本ユニシス」という社名を「BIPROGY(ビプロジー)」へ変更しました。ビプロジーとは、光が屈折・反射した時に見える7色(Blue、Indigo、Purple、Red、Orange、 Green、Yellow)の頭文字をとった造語で、“未来を照らす光”のような存在になりたいという思いが込められています。

 実は以前からグローバルで活動しようと考えた時に、「UNISYS」という名前を自由に使えないもどかしさを感じていました。

 2015年にイタリア・ミラノで万博が開催されました。当社もお手伝いさせていただいた日本館が展示デザイン部門で金賞をとったということで、わたしも現地に観に行ったのです。

 ところが、米ユニシスとの関係で、海外では赤字の「UNISYS」というロゴが使えませんでした。そのため、黒字で「Nihon Unisys Ltd」という看板を掲げていたのですが、これだけ文字が長くなると全く社名が目立ちません。それが一つのきっかけとなって、社名変更を考えるようになりました。

 われわれは社名を変えるだけではなく、企業の存在意義そのものを見つめ直そうということで、パーパス(Purpose)を再定義しました。先見性と洞察力でテクノロジーの持つ可能性を引き出し、社会的な価値を創り出す企業になろうということで、社会課題の解決を目指すのであれば、日本に閉じていてはいけない。グローバルに物事を考えて、その地域にあった社会課題を解決したり、新たな価値を創造していこうと。ボーダレスな発想をする上では、「日本」という名前がつかない方がいいのではないかということで、現在の社名に至ったのです。

 2016年の社長就任から6年が経ち、かなり当社のビジネスモデルも変わってきました。「ビジネスエコシステム」を推進し、営業利益率を向上させ、付加価値の高いサービスをつくっていこうということで、かなりの手応えを感じています。

 今後、当社が目指すのは、ビジネスエコシステムの進化系でもある『デジタルコモンズ(社会の共有財)』を創造し、誰もが幸せに暮らせる社会づくりです。一企業では解決できない課題であっても、多くの企業と連携することによって、より良い社会に向かっていけます。社会課題を解決していくデジタルコモンズの実現を目指して、われわれ自身ももっと成長したいと考えています。

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