ユニコーン育成へ向け必要なこと いかに日本に活力を注いでいくか。そのためにも、スタートアップ(新興企業)をいかに掘り起していくかも大事。
日本では、ユニコーンが育ちにくいと言われてきた。ユニコーンとは評価額が10億ドル=日本円換算で1300億円以上の非上場・ベンチャー企業のこと。
日本では、リスクマネーを投じる存在が少ないと言われる。
欧米、ことに米国ではリスクを取って投資する機関投資家や個人が一定数いる。そういう彼我の違いをわきまえた上で、どうスタートアップを掘り起こしていくかという命題だ。
「元々、未上場での資本の調達が日本の場合は非常に難しいと。海外のように、大金持ちがもう恐ろしいほどのリスクを取って、どんどん資金を投入することがない。米国はそういう人がいるから、未上場の段階で大の資本が入って大きくなる。そして上場してくるから、ユニコーンがすごく多いわけです。場合によっては、(時価総額が)兆円単位のものも出てくる」
そうした米国と違って日本は、どんな手を打っていくか?
「わたしの希望的観測ですが、未上場市場で資本が調達できるようなファンディングであるとか、そういった資本の調達マーケットが発達する必要があるし、それをつくらなければいけない」と清田氏。
スタートアップに対して、非上場時点で資本が投入されるようなマーケットづくり。生損保や信託などの機関投資家が、もっとリスクが取れるような施策が日本取引所グループの次のテーマである。
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