2022-07-21

【富士フイルム】が目指す”唯一無二”の医療バリューチェーンづくり

インドで健診センターを開設。がんや生活習慣病の早期発見を目指す(写真はイメージ)



 近年、産業界のあらゆる分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を耳にするようになった。現在はコロナ禍で個人や企業の働き方が大きく変化していることもあり、DXに向けた企業の取り組みが加速している。

 そうした中、富士フイルムは経済産業省や東京証券取引所が選ぶ「DX銘柄 2022」に選定。DXの取り組みの一つがインドでの検診サービスだ。

 執行役員CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)の杉本征剛氏は「当社には製品・サービス、業務、人材、ITインフラを含めた4つのDX基盤があり、それぞれにきめ細かい戦略を立てて実行している。従業員一人ひとりのマインドセットを変えるところまで徹底しているところが最大の特徴。お客様に新たな価値を提供し、社会課題の解決に貢献したい」と話す。

 富士フイルムHDは元会長の古森重隆氏がこの6月に最高顧問を退任。今後、同社の経営のかじ取りは昨年から社長をつとめる後藤禎一氏に託される。

 古森氏の時代は、写真フィルム事業で培ってきた技術にデジタル技術を掛け合わせることで成長してきた。後藤氏はヘルスケアや高機能材料、複合機などの事業をDX化し、同社を新たな成長ステージに持っていくことはできるか。後藤氏の真の実行力が試されている。

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