2022-08-08

【株価はどう動く?】日経平均は2万8000円台を上に抜けるか、懸念材料はコロナ感染再拡大



 前述のようにナスダックはピークから3割下落、構成銘柄の中には高値から6割下落しているものもあります。例えば「ハイテクの女王」と呼ばれるキャシー・ウッド氏の「アーク・インベストメント・マネジメント」が運営する「アーク・イノベーションETF」(ARKK)は高値から6割下げています。

 ただ直近、ARKKも底入れして戻ってきています。ARKKにはテスラ、アマゾン、マイクロソフトといった銘柄を組み入れており20年、21年は非常に高パフォーマンスでした。

 しかし22年は振るわず、アークは売られて6割安を記録する事態にもなりました。ARKKにはピーク時、約200億ドルもの資金が集まっていましたが、足元では約90億ドルにまで減少しています。

 ところが5月、6月からは資金流出が止まり、6月には資金流入も始まったのです。つまり、米国の投資家の中にはハイテク株を「割安」、「買い場」だと判断する人が増えたということです。この戻り相場が7月、8月にやってきた後に二番底を形成するという見通しです。

 この米国の動きに連動して日本の株式も上がることになります。ただ、あくまでも下げ過ぎの反動高だと見ています。日経平均も、戻り相場があった後に二番底を確認しにくることが予想されますが7月、8月には株価が戻るのではないでしょうか。

 さて、日経平均の直近の戻り高値は6月9日の2万8389円ですが、ここが「壁」になっています。ここを突破してくると3万円の大台を目指す動きになります。

 7月20日の日経平均の日足を見ると、上に「窓を開けて」います。株価上昇のシグナル(予兆)と言えます。この後、9月上旬にも岸田文雄首相が内閣改造を行うと報じられています。それと同時に、経済政策も発表することになるでしょう。そこで日経平均は戻り高値を付けることになると予測しています。

 この時の高値の水準が2万8000円台なのか、2万9000円台なのかが、今後の相場を見極める上で一つのポイントになります。

 前回も指摘したように、円安も日本にとってプラスですが、懸念材料はコロナ感染の再拡大です。これは7月、8月の戻り相場のネックになります。重症者が少ないことなどから、行動制限がかからなければ経済活動に支障は出ません。諸外国は経済を重視して、行動制限をしていませんから、日本もそれに倣うことができるかが問われます。

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