2021-04-07

ニトリが34期連続増収増益 巣ごもり需要で好調

似鳥昭雄・ニトリホールディングス会長

「増収増益が始まった1988年2月期と比較して、店舗数は45倍、売上高は69倍、経常利益は276倍となった。創業時から様々なチャレンジを行い、『製造物流IT小売業』というビジネスモデルを生み出したことでこのような結果に至った」

 こう語るのは、ニトリホールディングス社長の白井俊之氏。

 ニトリが2021年2月期の連結決算を発表。売上高7169億円(前年同期比11 ・6%増)、経常利益1384億円(同26・4%)、最終利益921億円(同29・0%増)と、34期連続で増収増益を達成した。

 好調の要因は、コロナ禍での巣ごもり需要をうまくとらえたこと。多くの人々がテレワークなどで、今まで以上に自宅で過ごすようになったことを踏まえ、収納整理用品やパソコンデスクなどの家具・ホームファッションが好調に推移。EC(電子商取引)事業も705億円(同59%)と伸び、同社のアプリ会員数は900万人を突破した。

 今期(22年2月期)の重点施策として同社が見据えるのが、経営統合したホームセンター・島忠の相乗効果を生み出し、国内で寡占化を図ることと、海外事業の成長を再加速させること。そして、2年前から始めたファッションブランド『N +(エヌプラス)』や試験的に始めた外食『ニトリダイニング みんなのグリル』など、新事業の強化も図る考えだ。

 会長の似鳥昭雄氏は「アパレルは良くないから逆に今がチャンス。日本には40代以上の中高年女性を対象にしたコーディネートファッションはない。どこもやらないからうちがやる。ダメだったら止めればいいのだから、流通業であれば買収も含めて異業種も積極的にやっていきたい」と語る。

 ニトリの進化は今後も続きそうだ。

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