2024-09-27

「双日らしい成長ストーリーの実現を」双日新社長・植村幸祐が語る『カタマリ戦略』

植村幸祐・双日社長

双日らしさとは何か?



「いろいろな制約を受けながらの20年。前半は苦労や制約の多い10年で、後半の10年はコロナ禍で一時落ち込んだ時期もあったが、何とか創意工夫を加えながら収益力がついてきた。まだまだ若い会社なので、元気の良さを前面に出していきたい」

 こう語るのは、4月から双日の新社長COO(最高執行責任者)へ就任した植村幸祐氏。

 ニチメンと日商岩井が合併し、今年で20年の節目を迎えた双日。日商岩井が過剰債務を抱えていたため、発足当初は統合作業や財務体質の改善に翻弄された。しかし、近年は再建モードを脱し、稼ぐ力を拡大。自動車販売や航空機リース、リテール(小売り)などの事業を強化し、2期連続で当期利益が1千億円を超える会社へ成長した。

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 今年度からは、新たな中期経営計画がスタート。ヘルスケアなどのエッセンシャルインフラ、食糧バリューチェーン、エネルギー・素材の3つを強化領域とし、そこにDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)を掛け合わせていく考え。26年度までの3年間で6千億円の成長投資を実行する。

 今回の中計のキーワードは『「双日らしい成長ストーリー」の実現』。では、双日らしさとは何なのか?

 植村氏は、らしさを一言で表すのは難しいとした上で、「いくつか点在している事業を線にし、面にしていこうと。例えば、機械を売るだけでなく、機械を使った事業を創出したり、周辺事業をつないで、バリューチェーンをつないでいくとか、自分たちの競争優位性や独自性のある分野で、多数の事業の点をカタマリ(塊)にしていく」と語る。

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