2021-04-28

【外務省】茂木大臣が大型連休中に外遊を本格的に再開へ

4月中の衆院解散が見送られたことを受け、茂木敏充外相は大型連休中に外遊を本格的に再開することを決めた。昨年は新型コロナウイルスの感染が急拡大した影響で国内に留まらざるを得なかったが、今年は外務省幹部に日程調整を急ぐよう指示を出し、同省は準備に追われている。

「ゴールデンウィーク中、なかなか国会開会中だと時間を取って海外訪問することはできませんので……。現在調整中だが、万全なコロナ対策を講じる観点から、今後ワクチンの接種を受ける予定だ」

 茂木氏は4月6日の記者会見でこう強調。同省関係者によると、茂木氏と随行者が同月中にコロナワクチンを2度接種するスケジュールを組んだという。

 茂木氏は、まず同月下旬に米ワシントンを訪れ、日米韓3カ国の外相会談に臨む。その足で東欧に飛んだ後、5月初旬に2年ぶりに英国で開かれる先進7カ国(G7)外相会合に出席する方向だ。ワシントンでは、中国や北朝鮮情勢で足並みをそろえることに注力。欧州歴訪では、EUによるワクチンの輸出規制を日本には極力かけないよう根回しするという。

「記録は記録として、私は記憶に残る外交を作っていきたい」

 茂木氏は2019年9月17日、外務省の講堂で新旧大臣の引継ぎ式で、延べ123カ国を歴訪した前任の河野太郎氏をこうあてこすったことがある。ただ、本音では「外遊で着実に成果を挙げ、将来首相の座を狙う足がかりにしたい」(茂木氏が所属する自民党竹下派中堅議員)という。

 コロナの影響で、肝心の外遊を封じ込められていた茂木氏。

 今後も、東南アジアや中東訪問などを模索しているという。同省幹部は「外遊に随行しそうな外務官僚にワクチン接種も進めており、対面外交がいよいよ本格的に再開される」と意気込んでいる。

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