2021-08-25

ミキハウスグループ代表・木村 皓一の「世界の子供に笑顔と安心を!」(第17回)

国立競技場

東京五輪で活躍する選手を次々に支援



 2021年7月23日に開会式典を迎えた東京五輪は、コロナ禍もあって、開催そのものを反対する声も多かった。結局、大会組織委員会やJOC(日本オリンピック委員会)やIOC(国際オリンピック委員会)、さらには日本政府の関係者が協議し、「無観客開催」という形で開催することを決断。

 炎天下での文字通り、熱き戦いが各種目で繰り広げられた。

 お家芸の柔道や新種目のスケートボードで若き日本選手が金メダルを獲得し、国民に感動と前に進む勇気を与えてくれた。

 ミキハウス所属の選手では、レスリング(グレコローマン60キロ級)の文田健一郎選手が銀メダル、空手(女子形)の清水希容選手も銀メダルを獲得した。

 カヌーの日本代表、羽根田 卓也選手も今回の五輪に出場した一人。カヌーに人生をかけて、高校を卒業してすぐカヌーの本場・欧州スロバキアにも渡り、技の向上に努めてきた。

 そんな羽根田選手もなかなかスポンサーがつかず、「もうカヌーを辞めないといけない」という土壇場に追い込まれた時期があった。

 羽根田選手は、懸命に名だたる大企業にも手紙を書いたり、また直接面会してスポンサーを頼んだりしたが、結局、色よい返事はもらえなかった。

 それまでカヌー競技の第一人者として、日本選手権は12度優勝。2012年のロンドン五輪が終わり、「次のリオデジャネイロ大会(2016年)までは競技を続けたい」という時で、本人も悩んでいた。

 カヌー競技では、アジア人でメダルを獲った者がいない。それだけに羽根田選手は何としても「五輪で金メダルを獲る」とトレーニングに打ち込んでいた。

 羽根田選手が苦しい中で努力していることを知った木村は、「あと4年だけでも面倒見たるわ」と支援に動き出す。その結果、羽根田選手は見事、リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得する快挙を遂げた。

 その羽根田選手は今回の東京五輪で10位。「悔いはない」という言葉にはスポーツ選手ならではの清々しさを感じた。

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