子供や若者の才能を掘り起こす!
「世界一の子供服メーカーを目指す」――。
これはミキハウス(三起商行)の創業(1970年)以来、木村が掲げてきたキャッチフレーズであり、経営理念である。
世界一の子供服・ベビー服をつくるということは、子供たちの健やかな成長を願う気持ちがあってこそであり、木村は子供の教育にも力を入れてきた。
先述したように、学校法人『きのくに子どもの村学園』は1992年(平成4年)に高野山の麓、和歌山県橋本市の山中に設立された。
子供たちの個性を尊重し、自分で考え、自分で決定したり、子供の体験を大切にするという教育理念。福井県勝山市、山梨県南アルプス市、福岡県北九州市、長崎県東彼杵(そのぎ)町、さらには英国スコットランドにも設置されている。
子供たちは一人ひとりが本人ならではの才能を持っている。現在の偏差値教育のように、知識の詰め込み型ではなく、多様な才能を掘り起こすという教育に木村は共感したのである。
話を元に戻すと、木村がスポーツ選手を支援してきた根っこには、子供や若者の才能開花を後ろから支えたいという気持ちがあった。
自らの目標に向かって努力精進するのは本人、それを支援し、温かく見守る――という木村の一貫した姿勢である。