経営環境がどんなに厳しくとも、時代にあったヒット商品は必ずある。そうした事例の一つが、紳士服チェーン大手のＡＯＫＩが投入した『パジャマスーツ』だ――。

 

デスク「ＡＯＫＩの『パジャマスーツ』が、発売から１年で７万着を突破するなど、異例のヒット商品になっているとか」

記者「ええ。パジャマスーツはコロナ禍に誕生した新しいスーツです。在宅勤務や近所に出かける時などに簡単に羽織れるようなスーツで、“パジャマのリラックス感とスーツのきちんと感”を併せ持つスーツとして２０２０年１１月に発売されました。既製スーツの１０倍のスピードで売れているとのことで、レディース用も計画比約１・５倍の売れ行きです」

デスク「新しいライフスタイルに対応した商品というわけだ」

記者「そうですね。近年は働き方改革の一環で、年間を通じてカジュアルな服装での勤務を認める企業が増加。紳士服は市場全体が低迷しています。しかし、同社幹部は『時代の変化やお客様のニーズに寄り添った商品を投入することが大事』と話しており、今後も新商品の開発で、市場の掘り起こしを図る考えです」