2024-09-27

財界・緊急アンケート! 新政権誕生にあたって

写真はイメージ

「新しい日本のトップは11月に誕生する新しい米国大統領や中国の習近平国家主席などをはじめ、ロシアのプーチン大統領などと対等に渡り合わなければならない」─―。ある財界人はこう指摘する。つまり、危機時に行動できるリーダーの出現を期待しているわけだ。

 自民党の新しい総裁が9月27日に誕生する。9人が立候補した異例の総裁選は政治とカネの問題だけでなく、経済・財政政策や憲法改正、社会保障・子育て政策など多岐にわたる課題についての論戦が展開。
 
 ただ、「目先の人気策でない5年~10年の長期ビジョンを明確に訴えて欲しい。犠牲なしに前へは進めない」(ファンド会長)、「ポピュリズムに流されない財政政策など国民の痛みを伴う施策の実行が避けられない時期にきている。議員定数削減なども含め、逃げずに取り組んで欲しい」(化学会社会長)といった注文も出ている。

  いま日本は「内憂外患」の時代にあるとされるだけに、日本の舵取りを担う新総裁には明確な国家戦略を掲げ、それを押し進めるための指導力が必要だ。銀行幹部は「停滞しがちな日本経済から脱却し、確かな成長を目指す」ことを重要視している。当事者意識をどのように醸成するかも重要で、そのためには危機意識の共有が欠かせない。

 今年6月に実質賃金が27カ月ぶりにプラスに転じ、7月も2カ月連続でプラスとなった。さらに日経平均株価は一時4万2000円超となり、史上最高値を更新。日本経済が長い低迷から抜け出せるかどうかの岐路にある。物価高を上回るだけの所得増を実現して「経済の好循環」を確実にするため、政策を総動員することが望まれる。

〝金利が付く時代〟を迎える中、仮に金利が急激に押し上がれば、国債価格の下落や株価を押し下げるといった動きにつながる。そこで、緩やかな金利上昇を目指すということになり、時間をかけて当面は1%までを許容範囲として動くのではないかというのが大方の市場の反応だ。

「国民のだれもが幸福であると思える国家運営を行ってほしい。そのためには、安定した経済成長が不可欠だ」(化学会長)。しかし、他人任せでは物事は進まない。成長に向けた経済人の自助努力と覚悟も問われている。

・アンケート結果は15時に配信予定!

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