2022-02-03

林芳正・外務大臣に直撃!地政学リスクの高まる中、日本の外交の基軸は?

林芳正・外務大臣



日米豪印4カ国の連携強化を


 ─ 日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国による協力、日米豪印「Quad」もありますが、中でもインドとの関係をどう考えますか。

 林 私が外務大臣に就任してすぐ、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相と電話会談を行い、サイバーなど新しい分野、先程お話した経済安全保障を含む安全保障面、経済面など幅広い分野で具体的に協力していこうということで一致しました。

 2022年は日印両国にとって国交樹立70周年です。そしてインドとは「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」も結んでいますから、これをさらに発展させていこうということです。

 ─ クワッドのもう1国、オーストラリアとの関係も重要になってきましたね。

 林 2021年11月に、オーストラリアのマリズ・ペイン外相とテレビ会談でお話をさせていただきました。

 安全保障、経済協力、クワッド、さらには日・米・豪の3カ国の協力を始めとする同盟国・同志国との連携、そしてグローバルな課題についての協力を軸に、日豪関係をさらに進めていくことが重要で、そのために緊密に意思疎通をしていこうということで一致したわけです。

 実はその後、豪州もG7外務大臣会合に出席されていましたから、12月11日に対面で日豪外相会談を実施し、さらに関係強化を確認できました。

 日本にとってアメリカは同盟国ですが、G7はもちろんのこと、普遍的な価値を共有する同志国との関係をしっかり強化することが大事だと思います。

 ─ ところで今回、G7の夕食会で林さんがピアノを披露されたそうですね。

 林 ええ。ほんのワンコーラスですが(笑)。1日目の夕食会の場所が「ビートルズ・ストーリー博物館」だったのですが、食事会場に向かう道すがら、少し館内をご案内していただいたんです。

 中にはジョン・レノンの部屋を再現したコーナーがあり、彼の代表曲『イマジン』を弾いた白いピアノのレプリカが置いてありました。

 そこでみんなで記念撮影をしようということになったのですが、「どなたか1人、ピアノに座ってもいいですよ」という話になり、皆さんから「君が座れよ」と言われて(笑)。

 そこで、ジョン・レノンの部屋ですから『イマジン』をワンコーラス演奏したんです。皆さん喜んでおられました。

 ─ その後の夕食会も盛り上がったのでは?

 林 実は、その後の夕食会では「オープンソサエティ」をテーマにがっつりと議論をしたため、そうした雰囲気ではありませんでした(笑)。ただ、会場に向かう途中、皆さんから「よかったね」と言っていただき、場が和みましたね。

Pick up注目の記事

Related関連記事

Ranking人気記事