2022-06-13

【キャリアは自ら築く時代】人生に伴奏できる「キャリアインフラ」へーービズリーチ社長・多田洋祐氏

多田洋祐・ビズリーチ社長

「企業に依存せず、自律的にキャリアを形成する必要があると感じている人が『ビズリーチ』のアンケートでは9割を超えています」--。

 こう語るのは、ビズリーチ社長の多田洋祐氏。

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 働き方の変化に伴い、個人の意識も大きく変化している。インターネットで様々な情報が可視化される中、人材を〝選ぶ〟側だった企業も〝選ばれる〟企業にならなければ優秀な人材を獲得できず、人事部も「社内だけでなく、労働市場全体を見て、どうタレントを活用するか」が問われる時代になっている。

 ビズリーチというと、即戦力人材の転職サイト『ビズリーチ』が有名だが、雇用環境の変化に対応し、人材活用プラットフォーム『ハーモス』の普及にも力を入れる。ハーモスは従業員データを一元管理できるため「『この人はこうなりたいと思っているので、次はこんな仕事をアサインしよう』など、自社の戦略に基づきながら個人のキャリアも形成できる」プラットフォーム。同類のサービスが複数登場しているが「採用から入社後の活躍まで、情報を一元化できるのがハーモスの強み。データが可視化され、人事にマーケティングの概念が入ってくると、人事の仕事はものすごくクリエイティブなものになる」と語る。

 同社が目指しているのは「日本の『キャリアインフラ』になる」こと。『ビズリーチ』や『ハーモス』に加え、20代の転職サイト『キャリトレ』や大学ごとのOB/OG問ができる『ビズリーチ・キャンパス』などを展開するのも「キャリアは考え続けるもの。人生に伴奏し、キャリアの健康診断をして、その人にとってのフェアウェイのようなものを示せるサービスを提供したい」と考えているからだ。

 また、高専機構と連携して最先端領域の現場人材を〝副業先生〟として仲介したり、大学1~2年生向けのキャリア教育支援など、教育関連の取り組みにも力を入れるのは「早い時期からキャリア教育をする必要がある」と感じているから。

 自身の経験も踏まえ、「蓄積したデータを世の中にフィードバックして、日本をより良くしていきたい」と語る。


ビズリーチ社長 多田 洋祐
ただ・ようすけ
1982年6月千葉県生まれ。2006年中央大学法学部卒業後、エグゼクティブ層に特化したヘッドハンティングファームを創業。12年ビズリーチに参画、ビズリーチ事業部長を務める。15年取締役人事部長、スタンバイ事業本部長、HR Techカンパニー長などを歴任し、20年2月社長に

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