─ 昔は「企業30年説」と言って、企業の寿命は30年だと言われた時期もありましたが、まさにスコープも転換期にあったということですね。
横山 はい。時代の変化はものすごく早いので、自分たちから変わっていかなければならないと考えたのです。
ところが、そうした方向性を決めた途端にコロナ禍に見舞われまして、初めはどうなることかと思いました。ただ、今はそうした危機的な状況は何とか乗り越え、約290名の社員たちも改めて、自分たちはクリエイティブ集団として何ができるのか? ということを一人ひとりが考えて行動できるようになってきました。
冒頭で背中を押してもらったと言ったのは、コロナを機に変革しなければならないという背中を押してもらったという意味で、これからは前だけを見て進んでいくつもりです。
─ 横山さんは今、若い社員にどんな言葉をかけていますか。
横山 わたしがよく言っているのは、お客様からお声をかけていただく時点では遅いだろうと。お声もかからないのは問題外ですが、それ自体がもう負けではないかということです。
やはり、われわれがお客様の課題をリサーチし、課題の解決方法を提案し続けることが大事です。その提案も何か正答があるわけではないので、自分たちがベストだと思うことを考え、提案し続けていくしかないわけです。
それが面白そうだとか、やってみようと思って、初めてお客様に選んでいただくということになると思いますので、とにかく社会から刺激を受けなさいと。感受性を豊かにしながら、いろいろなことにアンテナを張っていってほしいと思います。
続きは本誌で