2021-03-17

ソフトバンクGが第3四半期で3兆円超えの最終利益

孫正義・ソフトバンクグループ会長兼社長

「おかげさまで、それなりの決算が発表できるようになった」

 20年4―12月期の決算をこう話し始めたソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏。売上高は前年同期比6・1%増の4兆1380億円、連結最終利益は3兆551億円だった。

 収益の大半を占めるのが傘下の投資ファンド『ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)』。704億円投資した料理宅配サービスの米ドアダッシュが昨年12月にIPOして9304億円の利益を計上。またIPOで躓いたウーバーも「7934億円の出資で今、時価総額は1兆1730億円と5000億円近い利益が乗っている」。

 19年4―12月期7290億円の赤字だったファンド事業が今期、2兆7673億円の利益に。孫氏は投資事業の好転を「偶然ではなく、仕組みを作った」と語る。

「専門分野、地域別など専門特化し、様々な分業、インセンティブシステムができつつある。わたしも直接陣頭指揮を執って仕組みづくりの杭を打っている。約160社に投資をし、年間10社、20社上場できるペースができてきた」と自信を見せる。

 株高による好業績という見方もあるが「われわれは進化に対して投資をしている。AI革命は始まったばかり。下がったらチャンス。上がってもピークではないというのがわたしの見方」と反論する。

その他、アリババへの投資集中やarmのエヌビディアへの売却が独禁法の兼ね合いで流れる可能性など先行き不透明な状況は変わらない。ただ、armは売却が流れてもIPOの道を残すなど、ただでは転ばない孫氏の投資が続いている。

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