2024-03-05

菅下清廣・スガシタパートナーズ社長 「今の相場は日経平均4万円を目指している。2024年も大企業株の底上げが続く」

菅下清廣・スガシタパートナーズ社長

「30年続いたデフレの時代は資産を持つ会社の評価が低かった。しかしインフレに向かうならば資産を持つ会社の株価が上がる」─菅下氏はこう指摘する。2024年は年初から日経平均が上昇を続けている。この要因は様々指摘されるが、菅下氏は賃上げと円安の影響が大きいと見る。そして、今の相場は日経平均4万円、さらに長期を見ると8万円を目指していると予想。今後の相場の見方は─。


戦後6回目の「大相場」が到来?

 ─ 2024年に入り日経平均株価が急騰しています。この動きをどう見ていますか。

 菅下 戦後、日本で5回の大相場がありましたが、うち4回は日経平均が出発点から5倍以上になっています。4回目だけが2.39倍でしたが、石油ショックの影響によるものでした。

 今回の相場は09年の7054円という、前年のリーマンショックの影響を受けた底値から始まっています。私は「マネーバブル相場」と呼んでいます。

 日本の史上最高値は1989年12月末の3万8915円ですが、不動産バブルの天井近辺でした。20年後の09年に株価が底入れし今、上昇しているのです。

 ─ 今、戦後6回目の波が来ていると。

 菅下 09年以降、日本株の長期上昇波動が始まりました。出発点から5倍となると3万5000円ですが、すでに、その水準を上回ってきていますので、そこは天井ではないだろうと。

 今の株高の要因は、第1に23年4月以降の「賃上げインフレ」です。これにより個人消費が拡大しています。第2に22年10月に32年ぶりに1ドル=150円を付けた円安です。賃上げ、円安が脱デフレにつながっているのです。さらにコロナが明けてインバウンド(訪日外国人観光客)が来ていることが、さらに消費を押し上げています。

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