2024-05-20

〈主婦から突如、経営者に転身!〉川路洋子・光陽ホールディングス会長を直撃

川路洋子・光陽ホールディングス会長



 ─ 夫の川路さんはよく商品先物取引など、幅広い金融サービスを提供する〝金融総合商社〟を目指すと言っていたんですが、今後もそうした方向性を目指すんですか。

 川路 いや、これからはもう金融総合商社という考え方ではなく、規模は小さいながらも、お客様に対して徹底したサービスに特化する会社になろうと考えています。

 ─ 徹底した金融サービスの会社ですか?

 川路 いや、わたしが考えているのは単純な金融サービスではないんですよね。株を売買するとか、そういうことではなくて、例えば、株を取り扱うのであれば、株を通して、お客様は何をしようとしているのか。もちろん、お客様が儲かることは大前提ですが、お客様は何を目標にされていらっしゃるのか。

 そうしたトータルな相談をお受けしながら、お客様がお金という道具を使って何を目指していらっしゃるのか。そういうことのお手伝いができれば嬉しいと考えています。

 ─ 今年からは「新NISA(少額投資非課税制度)」も始まりましたが、こうした若い世代向けの資産運用も入ってくるわけですね。

 川路 そうです。しかし、わたしどもは新NISAはやりません。小額投資のお客様はネット証券や大きな証券会社に任せればいいと思っていまして、わたしどものメインのお客様はいわゆる高所得者の方々です。

 例えば、ネット証券などは手数料は無料ですが、きめ細かいサービスはありませんよね。しかし、最初はそれでいいのかもしれませんが、徐々に資産が多くなってくると、自分専用の詳しい営業マンをつけてほしいとか、相談相手がほしくなるんですよ。

 わたしたちは資産の多い方から、手数料もしっかりいただきますので、その分、きめ細かいサービスを提供しなくてはなりません。ですから、高所得者の方は相続や節税対策も含めて、いろいろなことを考えておられますので、そういうニーズに対してどう資産を運用していくのか。総合的にアドバイスができるような会社にしたいと思っています。


第一生命経済研究所 首席エコノミスト・熊野英生氏の提言「投資不足社会」

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