2022-04-22

【株価はどう動く?】株価は米国はすでに天井圏、日本は上昇余地、日本に「資産インフレ相場」が訪れる?



 以上が私の米国株に対する大局観ですが一方、日本の株式市場の見通しはどうか。日本の株の出発点は米国と同じ82年の10月、6849円から上昇しましたが、89年12月末に3万8915円という高値で天井を付けて、世界から1回り、2回り早くバブル経済を経験しました。

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と、世界トップの経済大国になるのでは?と言われたところが天井となりました。89年の高値から今日まで、およそ30年間の下落トレンドが続きました。

 以前も指摘しましたが、一番底を入れたのがリーマンショックを織り込んだ09年3月10日で、20年下落しました。その後、約10年余、株価は底練りを経て、ようやく立ち上がってきたところです。

 米国株が40年周期のピークに近づいている一方、日本株は89年の史上最高値から長期にわたる下落トレンドが続いて、未だ新高値を奪回していません。

 なので、米国株が下落局面に入っても日本株は逆に上昇してくるかもしれません。この時の材料は第1にインフレです。米国はインフレで下げるのに対し、日本はインフレで上がる。なぜか。日本は20年間、デフレ不況でした。例えるなら「水風呂」だったわけですが、インフレになるとお湯が温まります。日本にとってインフレはプラスの面があります。欧米にはマイナスですが、日本は経済が生き返るチャンスとなるのです。

 日本銀行の黒田東彦総裁は在任中、2%の物価目標を達成できそうにありませんが、来年3月の退任時には実現している可能性があります。長期金利もその後キャッチアップして1%に接近しているかもしれません。

 日本株復活の波動の中では「資産インフレ株」が上昇します。もしかしたら今後日本に、史上最大のインフレ相場がやってくるかもしれません。20年のデフレで日本では企業にも個人にも現金が山のように積まれています。資産インフレとなればお金の価値が下がりますから、株式市場や不動産に入ってくるというのが私の相場観です。

 コロナ感染拡大、ウクライナ戦争という株安材料が織り込まれれば、日本の株価は底値が固くなり、史上最大のインフレを織り込んで、DX革命の前進の夢を買う、ブルマーケット(強気相場)がいずれ近い将来、始まるものと予想しています。

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