通信速度や容量で海底ケーブルは優位性がある
「今は世界的にデータ・トラフィック(通信量)の需要が旺盛で、アジアと米国、太平洋間を結ぶ需要は年率30~40%の伸びがある。それに対し、通信事業者としてその需要を賄い、事業を発展させたいという思いがある。今回、太平洋にこういうシステムを持つことは、米国とアジアの中間に位置する日本をハブにして、アジアに展開するという意味で、重要な太平洋の基盤になる」
こう語るのは、NTTリミテッドVice Presidentの佐藤吉雄氏。
NTTグループと三井物産が、日本と米国をつなぐ太平洋横断海底通信ケーブルを運営する新事業会社を設立する。米西海岸のカリフォルニアから日本の千葉県と三重県とをつなぎ、総延長距離は約1万㌔㍍。ケーブルの総通信容量は350テラ(テラは1兆)ビットで、日米間を結ぶ海底ケーブルとして最大の通信容量となる。