2022-08-31

【株価はどう動く?】米ハイテク銘柄に強い動き、日米の年末高はあるか?



 日本の株価の動きを見ると、日経平均は2万5000円から2万8000円のゾーンのボックス相場になっています。米国のハイテク株が戻ってくると、グロース市場(旧マザーズ市場)も底入れして戻ってくることになります。今、すでに上昇を始めている銘柄も出てきています。

 旧マザーズ銘柄、新興株、IPO銘柄が上がってくるようでないと株式市場は活気づきません。個人が市場に戻ってきていることを示す動きだからです。

 21年11月以降、米国の金融引き締めでハイテク株、グロース株は大きく売られましたが、ここで大きく損をした人たちが、秋口から年末にかけて再び参入してくる可能性があります。

 秋口から年末にかけての買い材料は何かを見ていくと、まず8月、9月に米国の利上げに終止符が打たれる可能性があります。しかし、その前にこれまでの金融引き締めの結果、米国景気に実体悪が出てきて、戻った後、再び株が売られることになるかもしれません。それが11月の中間選挙前後から再び上昇を始めることになるというのが一つの読みです。

 日米ともに選挙は「買い」です。振り返れば、先の米大統領選の時から株価は上昇しています。ただ、この時の上昇には大きな波と小さな波があり、日本の参院選における与党の勝利は底値圏を脱出する小さな波で、新高値を取るほどの力にはなりませんでした。今のままなら、ボックス相場から2万8000円の壁を突破する程度の動きが秋口に予想されます。

 日経平均の高値、3万円を奪回するためには、年末に向かってアマゾンやアップルのようなハイテク株が二番底を入れて上昇し、新高値を付けるような展開になることが必要です。

 私は米国株価は、夏に利上げを織り込んで上昇した後、経済の実体悪で二番底を入れて、米中間選挙前後から上昇を始めて年末高になると見ています。

 米国のバイデン大統領は、次の大統領選で再選を目指していますから、中間選挙の結果にかかわらず米国の景気をよくする、あるいは米国民が喜ぶような財政出動、景気対策を再び打ってくるのではないでしょうか。

 一方、日本も8月に内閣改造、自民党役員人事を行って、9月末の安倍晋三・元首相の国葬の後くらいから、岸田政権の経済政策が動き出します。「貯蓄から投資へ」で、資産所得倍増を目指しているわけですが、その道筋が具体的な形となって出てくるかどうかです。「岸田プラン」が絵に描いた餅で終われば2万8000円の壁を超える程度でしょう。ただ、米国のハイテク株が大幅高となるような展開となれば、日本の政策にかかわらず年末高になると見ています。

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