2022-12-15

【オカモト】岡本邦彦社長の「 ゴムやプラスチックを『薄く作る』技術で生活密着の製品を」

 ─ 岡本さんは父親と同じ40代での社長就任となりました。どう受け止めていますか。

 岡本 この立場になってみると、創業者の後を継いだ父もいろいろな苦労があったのだなと思います。おっしゃるとおり父が社長に就任したのも40代。当時と今とでは時代が違うから何とも言えないですけども、今ほど若社長がたくさんいる世の中ではなかったと思います。

 今は20代や30代で家業を継いでいる社長はたくさんいます。あるいはIT企業などで30代の社長もたくさんいる。今と産業構造が違う中で、あの若さで社長をやったということは苦労も多かったと思います。創業者は非常に個性が強い人でしたので、父はそれを普通の会社に変えていくことに努力をしていたように感じます。

 ─ そうすると創業者の孫としての岡本さんもチャレンジすることが使命となりますね。

 岡本 そうかもしれません。世の中がコロナ禍となり、求められる働き方も大きく変わりました。また、投資家の見方も以前とは全く変わりました。優良企業の定義も変わりつつある中で、それに合わせた経営を行っていかなければならないと強く感じています。

 ですから、父以上にもっとジェネラルというか、もっと多方面外交を繰り広げていかなければいけないのかなと思います。創業から88年という年月が経っても今のマーケットで更なる努力をすることで、会社を発展させられると私は信じています。


おかもと・くにひこ
1979年東京都生まれ。2002年慶應義塾大学商学部卒業後、オカモト入社。13年海外部長、15年取締役海外部長兼シューズ製品部長、17年常務取締役、18年専務取締役、21年代表取締役副社長などを経て、22年6月より現職。

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