2023-11-30

東急不動産「代官山フォレストゲート」の都市開発・新コンセプト、食を基軸に次世代街づくり

10月19日に東京・代官山で開業した「フォレストゲート代官山」




「広域渋谷圏」の新たな拠点として

 東急グループは21年に「グレーター渋谷2.0」という戦略を打ち出した。渋谷駅から半径2.5キロ圏内のエリアを「広域渋谷圏」と定義。この広域渋谷圏で「働く」、「暮らす」、「遊ぶ」が融合した街づくりを目指している。

 東急不動産はその戦略の中で、24年度までに竣工・開業を控える4つのプロジェクトを推進中で、「フォレストゲート代官山」はその1つ。他に、渋谷の桜丘エリアの姿を変える「渋谷サクラステージ」、原宿駅前の新たなランドマーク「東急プラザ原宿『ハラカド』」、都市と公園をつなぐことをコンセプトにした「代々木公園Park―PFI計画」が進行中。

「都市間競争が進む今、国際競争力に優れたグローバルな都市を目指す上で、広域渋谷圏が持つ魅力を、さらに伸ばしていくことが重要だと考えている」(黒川氏)

 そこで東急不動産が力を入れているのが、冒頭の星野氏の言葉にあるように、施設開発というハードに加え、施設同士やエリア間を連携させる「ソフト開発」との両輪による開発。

 このソフトを国内外に発信することで、それに共感する「人」を集め、そうした人々と共創していく─。自らが表に出なくとも、こうした「循環が生まれる仕組みづくり」(黒川氏)をするのが、都市開発における東急不動産の新たな仕事になっている。景気の先行き、金利動向も懸念される中、人を引き付ける開発が、これまで以上に求められている。

Pick up注目の記事

Related関連記事

Ranking人気記事