2022-03-08

【オリックスってどんな会社?】オリックス社長・井上亮の変化対応論「多様なポートフォリオ戦略をいかに作るか」

井上亮・オリックス社長兼グループCEO

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自立自助の精神で…


 井上亮氏は1952年(昭和27年)10月生まれの69歳。2011年(平成23年)取締役代表執行役社長に就任。

 以降、宮内義彦会長の下、COO(最高執行責任者)を3年務め、その後CEO(最高経営責任者)に就任。CEOとして8年目を迎える。

 井上氏は1975年(昭和50年)に入社。当時の社員数は400人。一般職を除く総合職は200人であった。その時のトータルアセット(総資産)は数千億円。今は総資産13兆円強。社員数は3万3000人に及ぶ。外国籍の社員も多い。

 入社から47年。この間の環境の変化は実に激しい。

 かつて、親会社であった日綿は日商岩井と統合して双日に、三和銀行は三菱UFJフィナンシャル・グループとなった。他の出資会社の日本興業銀行、神戸銀行、東洋信託なども別の会社と統合するなど親会社自身が再編の波に呑み込まれた。

 子会社であったオリックスだけが生き残っているという現実。「わたしが入社して10年頃、当時の社長の宮内が、インベストメントバンク(投資銀行)を目指そうと。これは社員の励みになりました」と井上氏は語る。

 その宮内義彦氏(現シニア・チェアマン)は、創業期に社長を務めた乾恒雄氏(旧三和銀行出身)が親会社から離れて、「自主独立路線をしっかり敷いてくれたから」と述懐する。

 乾恒雄氏から宮内義彦氏、そして今日の井上亮氏まで、経営の自立自助・自主独立の気風が受け継がれている。コロナ危機、米中対立の混迷の時代を、この自立自助・自主独立の気風でどう乗り切っていくか─。

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本誌主幹・村田博文

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