対面のよさと デジタルのよさを融合
対面営業とデジタル営業を融合させる体制づくりということだが、その進捗はどうか?
「自分の現場の営業職員をほめるのも何なんですが、わずか2年ちょっとでよくここまで活動のスタイルを、対面から対面プラスデジタルに変えてくれたと正直思っています。これだけのスピードで物事を現場の5万名が全員で変えたことが過去にあったかと思うぐらいのスピード。それから内容の濃さ。これは目を見張るものがあった。まだ道半ばですが、完成させなければいけませんけれども、ここまでの2年、しかもコロナでしんどいときの2年ですからね」
感染してはいけないという緊張感の中での研修。一カ所に大勢を集めることはできないので、少数参加で何回かに分けるとか、リモートでの研修になる。
5万人がそうした研修をくぐり抜けてこられたのは何か?
「何よりお客様に会えなくなっていることの危機感ですね。まだまだお客様は慎重ですので、会える機会が減っていますから。これを何とか別の方法でカバーして、引き続きお客様とコンタクトを取らなければいけない。それが、自分たちの役割なんだということを5万人の営業職員がしっかり使命感として持ってくれているのが心強い」
営業職員に配布されたデジタル機器はタブレット、スマートフォンとパソコンで、同社が〝三種の神器〟と呼ぶもの。
「タブレットは事務手続きとか顧客管理をするものです。スマートフォンはお客様と営業職員が日常連絡を取る。提案書を送ったり、資料を送ったりします。パソコンは1600の拠点に1ないし複数配置をしていて、画面共有システムと言っているんですが、お客様のパソコン画面と拠点の画面が共有でき、こちらからの操作によってページをめくるとかできます。お互いに顔を見て話すこともできて、対面に近い環境でやり取りができる。完全オンラインで提案書をご説明したり、いろいろな資料を見ながら対話ができるシステム。この3つを1年以上前に配備し終わりました」
この〝三種の神器〟を営業職員をサポートする内勤の事務職員にも配布。内勤と営業職員との連携がスムーズに行くように配慮している。